備前を世界へ、FAN美術館から <東京藝術大学教授 北郷 悟>

備前焼きにはいつも感じるものがあります。 幼少のときにお爺さんが見せてくれる骨董の一つを備前焼である事も知らずに見ていたのを思いだします。新しい認識として深みや重みにだけでなく空間を支配する力があるということを、また彫刻的であると感じます。どこか奥底に自身が表現しようとする彫刻空間と共通のものを求めているのかも知れません。工芸と彫刻という分野の違いもありますが作品には領域も壁も無く純粋に美と本質が存在するところに重要なポイントがあるように思います。芸術は、人の心に感動を与え100年先にも響き合うところに価値があると思っています。  FAN美術館は、芸術の共通の価値を深め、人々に豊かな創造力を与えることができる役割があると思っています。街から世界へ発信する美術館として期待したいと思います。

FAN美術館理事
東京藝術大学教授
北郷 悟